あなたが選ぶなら固定?変動?それとも? ~2013年版~
FPによる住宅ローン選び2013
2012年に引き続き、実際にFPが住宅ローンの金利タイプを選ぶとしたら「あなただったら、どちら(どれ)を選びますか?」という観点でお答えていただきました。「所得が低いから借りれない」とか「自営なのでフ○○トしか借りれない」とかはなしに「選べる状況であった場合」ということでお答えていただいています。
今回のレビュー時期は巷では長期金利が上昇し「(長期の)住宅ローン金利が上昇する」という報道が各種メディアから発信されていた時期にあたります。そのような状況の中、実際にお客さまのそうだんにあたるFPがどのような金利タイプを選ぶかと言う観点でご覧ください。
レビュー時期:2013年5月24日~6月9日FPが選んだ金利タイプはこれ!2013
回答した22名中9名が変動を選択。10年固定のほか、固定と変動のミックス型など、さまざまな意見がでました。昨年に比べると、ミックス型を選択したFPが増えたのが特徴と言えます。
- 変動:9名
- 10年固定:6名
- 変動+10年固定:3名
- 変動+全期間年固定:1名
- 3年固定:3名
昨年とレビューのメンバーが変わりましたが、概ね固定(ミックス型含む)と変動で比べると概ね半々となりました。
しかし、昨年はなかったミックス型、3年固定を選ぶFPがでてきました。
ミックス型を選んだFPは教育費の負担のかかる時期の支出変動を抑えたい気持ちと変動金利の支払いの低さを享受したい気持ちを両方を実現するためにミックス型を選んでいるようです。
3年固定はレビューをした時期の金利が変動金利を下回る金利となっていたため、変動派のFPの一部が選択したようです。短い期間の固定金利を選択したというより、より金利を低くしたいという思いから3年固定を選んだようです。
世間では「アベノミクスの影響で金利が上がる」ということで変動から固定へ変更する人が増えているという報道がありますが、FPが金利タイプを選ぶ基準は、教育費のかかる家庭は固定、支払い金額を重視する家庭は変動、という傾向は大きく変わらない結果となりました。
REVIEW DETAILレビュー詳細
- 松本FPの意見:MIX
- 変動の安さも捨てがたい、10年程度は安心も欲しい・・・決めきれない時は半々でいいとこ取り!MIXにしても融資手数料が2倍にならない銀行を選ぶ。金利動向に応じてメリットある方を繰上返済し、20年程度で完済できる資金計画にする。
- 駒崎FPの意見:変動
- 生保で利率変動型商品の予定利率引下げをした会社があり、住宅販売も好調、日銀のデフレ脱却施策が長期国債の買入れという流れから、今なら変動金利を選びます。
- 岡本FPの意見:3年固定
- 子どもの教育年数を考えると「10年固定」と行きたいのが本音です。しかし金利が安いことに越したことは無いので、利息分が多い初期に繰上返済して返済期間を短縮しておきたい。
貯蓄しやすい小学生の時期ということを考慮し「金利が安い変動か3年固定か」と悩むと、返済計画が安定しやすい3年固定を選びます。そして3年後固定期間終了後に10年固定を選択したいです。
- 中村FPの意見:変動
- 低金利で借りて高利回りを出すのが基本でしょ?
一番安い金利で借りられるところから目一杯借りる!!
- 中野FPの意見:変動
- 変動で借りて、固定で借りた「つもり」で差額を貯金&繰上げ返済資金にしたいです。
金利が上昇した時には貯金額を下げて、見た目支出はキープ。
最近は長期金利の上昇がよくニュースになってますが、変動まで影響するかどうか・・・
- 溝本FPの意見:3年固定
- 来年から大学生が2人に。(浪人しなければ)
当面、「貯める時期」よりも「使う時期」のわが家が選ぶのは、当然、変動金利。もともと「住まい」についての思い入れが大きいタイプではないので、10年くらいで完済できる中古物件から選びます。⇒(6月になって)3年固定0.6%が出ましたね。なら、これでいいです。(^^;)
- 志甫FPの意見:MIX
- すべて変動で借りるほど、心臓つよくないですが、ちょっとは変動金利の低さの恩恵を受けたいものです。10年固定も考えましたが、10年後には教育費もかさみそうな状況にあり、10年後にお金であたふたしたくないと考え、変動+全期間固定とのMIXで借ります。
- 泉FPの意見:MIX
- これから教育費の負担が増加していく時期になるので全てを10年固定とし家計の変動を抑えたいところですが、変動の低金利も魅力的。金利の変動と貯蓄のバランスを考えながら変動部分を上手く利用したいなと思います。
- 髙木FPの意見:変動
- 2013今なら、変動を選びます。大学生をかかえる家庭にとって、毎月の返済額は抑えたいところ。極力低い金利で借りるにこしたことはなく、余力をもった返済額設定しておけば、上昇のリスクにも対応できると思います。余力あるのに、高い固定の金利を払い続けるのも、別の意味でリスクと思います。日銀も国債買い入れを続け、金利を抑えていくようですし、しばらくは急激な金利上昇はない・・ような気がするという楽天的な勘に掛けています^^大学生がいなくなったら、さっさと返すということで・・。
- 小澤FPの意見:変動
- 変動がすぐに金利上昇するとは思えないので。
我が家は残り6年なので、今更借り換えのメリットすらありませんが、できることなら、固定でくくっているので、変動金利に変え、低金利のメリットを享受したいです(対応はしてくれないでしょうが・・・)
- 平野FPの意見:10年固定
- いま自分が借り入れるとしたら20年程度。借入期間と金利を固定できる期間のバランス、多くの金融機関の金利水準を考えると固定金利選択型の10年が最有力。ただし、2013年6月は各行が10年固定の利率を大きく上げたため、それ以前に比べメリットは減少。2013年6月の現時点で各行の商品をピンポイントで見ると、某行で固定金利選択型15年と変動金利のミックスや、全期間固定と変動のミックスも有力な候補に。金利の動きが大きいため、複数行で本申込し、金利の動きを見ながら借入金融機関を最終的に決めることが、より重要になっている。
- 高田FPの意見:10年固定
- 理由は、去年と全く変わっていません(笑)
上がったとはいえ、ちょうど1年前と同じくらいの水準ですし、まだまだ10年固定もいいと思います。当初引き下げ幅が大きいタイプのもので。理由は昨年のコメント欄に書いたとおりで、15年程度で完済できるくらいしか借りないので、11年目からの金利は怖くないです。
- 細井FPの意見:10年固定
- 「変動と10年固定の金利差がこれほど小さい時代は2度と来ないんじゃ?」と思えるので、月々の返済額に多少の違いがあったとしても私は家計の安定を最優先に考えて「10年固定」に一票です。
- 梅津FPの意見:10年固定
- 10年固定を選びました。
10年固定のこの金利の低さはもうないかと思います。
変動もまだ悪くはないけど、計画のしやすさと安心感には変えられないと思いました。
今から変動を選ぶなら仕組みが分かって、毎月の返済金額に余裕がある方だと思います。
- 中村FPの意見:変動
- 3.0%で予算組み、貯まった分は5年後or10年後に繰上げ返済「返済額軽減型」にします。(繰上げ返済の視点は、返済額よりも、毎月のキャッシュフロー)
- 石川FPの意見:変動
- 自分が借りる場合はできるだけ借入金額を低くするので、短期間で元金が減っていくことを考え変動のリスクはあまり想定しないから
- 犬飼FPの意見:3年固定
- 気持ち的には変動なのですが、今の不安定な状況を考えるとお客様には3年または5年の固定プラス変動が無難で安心感を与えられるように思います。