あなたが選ぶなら固定?変動?それとも? ~2015年版~
FPによる住宅ローン選び2015
実際にFPが住宅ローンを借りるとしたら「あなただったら、どの金利タイプを選びますか?」という質問に答えてもらいました。「所得が低いから借りられない」とか「自営なのでフ○○トしか借りられない」などの制限はないものとし、「選べる状況であった場合」という前提で答えてもらっています。
今回のレビュー時期は、昨年同月に比べて、全期間固定型の住宅ローンの金利はさらに低下、金融経済対策の一環として、省エネルギー性に優れた住宅等、質の高い住宅の取得を支援するため、【フラット35】Sの金利引下げ幅が年▲0.3%から年▲0.6%に拡大する制度拡充を実施している時期にあたります。そのような状況の中、実際にお客さまの相談にあたるFPがどのような金利タイプを選ぶかと言う観点でご覧ください。
レビュー時期:2014年7月27日~8月25日
FPが選んだ金利タイプはこれ!2015
回答した31名中17名が変動金利を選択、変動金利を選ぶ人が昨年の5名から大きく増えました。昨年、最も多く選ばれた全期間固定は今年も12名のFPが選んでいます。
- 変動:17名
- 全期間固定:12名
- 5年固定:1名
- ミックス(全期間固定+10年固定):1名
10年固定などの固定期間選択型を選ぶFPが少なくなり、変動か全期間固定に分かれる結果となりました。
全期間固定型の住宅ローン金利が昨年より低下している状況ですが、昨年のレビューでは全期間固定を選択していたFPで今年は変動に投票しているケースも多くみられました。
全期間固定から変動に選択を変えたFPは比較的年齢層が高く、
「現在の年齢であれば、借入額を少なくするから。支出が減り、金利上昇時に耐えられる力もアップしている」
「子どもの教育費負担がなくなり、返済に余裕が出てきたから」
「返済期間を短く、残高も出来るだけ早期に減らすため、支払額の低い変動金利を選択」
といった理由が挙げられていました。
FPが住宅ローンの金利タイプを選択する場合、市中の金利変動だけでなく、自分自身や家族のライフステージの変化に合わせて金利タイプを選んでいることがわかります。
REVIEW DETAILレビュー詳細
- 中村毅FPの意見:変動
- 金利の低いうちにとにかく返済しておきたいから。
この先どうせ金利が上がるのでしょうけど、元金を減らすためには、安い金利を利用しない手はないだろうと!
- 中村諭FPの意見:5年固定
- 5年固定金利0.52%で5年後以降の優遇金利が▲1.73%の住宅ローンを使うと思います。
- 春田FPの意見:変動
- 変動金利0.6%(優遇金利が▲1.875%)の住宅ローンを使うと思います。金利が低いと借入残高の減りもはやいため、あとは返済がスタートすれば多少の金利上昇は気にならないため(これが一番大きい理由)。
- 林FPの意見:変動
- 元金の減りが早いことが理由です。今までに見たことのないくらい低い今の低金利を活用したいですね。気が小さいので、実際には十分預貯金を残せるくらい借入額を少なくしたいですけど。
- 髙木FPの意見:変動
- 「50代、子ども独立後の家」という前提で回答します。現段階なら「変動金利」を選びます。
理由は以下のとおりです。
・愛知県は金利優遇合戦が激しく、変動0.6%程度という金利の低さが魅力的
・借入額少なめ、借入期間も15年程度のため、金利上昇の影響も大きくない
・年齢的に残高が少ないことが気持ちのうえで安心になる。よって早く元金を減らすことを優先。
以上のように考えますー。
- 吉原FPの意見:全期間固定
- 理由は金利の変動で一喜一憂したくないためです。
それと北海道の僻地なのでメガバンクがなく、手続きが手間なのと、地元金融機関の金利が高いためです。
- 犬飼FPの意見:変動
- 不安定要素が多くなっているような気がしています。今の状況なら変動で早く返済できる方法が良いのでは?
- 鬼塚FPの意見:全期間固定
- 私は運用でリスクを取るので、住宅ローンはリスクを抑える作戦です^^
- 渡邉FPの意見:変動
- やはり、低金利の変動金利が魅力ですね、変動リスクはあるもの、残高の早期返済を努力(繰上返済も)しながらですね。
- 海老原FPの意見:変動
- 世帯主の定年までの時間を考えると、借入額も返済期間も30代とは違う選択になります。今なら手持ち資金をあまり減らさず変動金利にして、どんどん繰上返済&早期完済を目指すと思います。
- 小栗FPの意見:変動
- わが家の状況からすると「変動金利」を選びます。
息子が大学卒業したら、教育費に掛かっていた分をローン返済分としてストックしていき、まとめて繰上げ返済、そして世帯主の定年時、退職金で可能な限り繰上返済して早期完済を目指します。
- 廣木FPの意見:全期間固定
- 全期間固定で住宅ローンを返済していますが、良かったと思っています。
繰り上げ返済を予定していましたが自分の入院やら子供の予定外の教育費、旦那の失業などで波瀾万丈があったため繰り上げ返済は出来てません。
あといくらとはっきりわかっている方が安心感があります。
- 石川FPの意見:全期間固定
- 自分にとっては、住宅購入はそれ自体が目標ではないので、毎月ストレスなく払える額から、予算化していきます。その考え方によると、毎月の支払いが、10万円か10万5000円にするための金利選びはしません。
それよりも家計を圧迫しない、9万円でずっと支払いたいと考えます。
よって、払える額の予算の家を建てて、ローンの金額を気にしなくてもいいように、全期間固定を選びますね。
- 城木FPの意見:全期間固定
- 全期間固定で住宅ローンを借りる予定です。リスクは、住宅ローンではなく運用の方でとりたいので。全期間固定も十分に低金利だと思います。
- 高橋FPの意見:変動
- 変動金利で期間を短くして借ります。ここ数年の金利や今後の住宅需要、金融機関の競争を考えると、世の中の金利が上がってきても、適用金利はすぐには上昇局面にはならないように思うからです。仮に金利が上がっても、子供が独立して家計負担は減っているので影響は最小限で済むと考えています。むしろ、低いうちにどんどん返していきたいですね!
- 溝本FPの意見:変動
- もともと、住宅は新築ではなく、周辺環境も含めて超地元密着情報をもとにじっくりと中古マンションを選別したいタイプです。つまり、物件の価格帯は普段から目安があるので、あとは希望する物件との出会い次第。借り方で悩む余地はないので、チャンスがあれば即、金利の低い変動で。5~7年固定で「おおっ!」と思うような金利も見かけますから、そこは浮気するかもしれませんが。
- 小澤FPの意見:変動
- 低金利で元金の減りが早い変動を利用します。
直ぐに金利が上昇する感じもしないですし、愛知県の住宅ローン金利で住宅取得控除を利用できることを考えてのことです。今、新築すればの話ですが…
わが家はこれから教育費のピークを迎えますが、教育費のメドがつきましたし、住宅ローンを返しつつ、老後資金の準備に重きを置きたいので。
しかし、教育費の準備が万全でなければ、全期間固定にしておきます。
- 松本FPの意見:全期間固定
- アラフォーおひとり様が来年1月までに買うならという前提でお答えします。それなら、フラット35(ただし借入期間15年~20年に限る)。さらにフラット35S適応住宅なら2016年1月29日申込み分まで、金利優遇が0.3%→0.6%になるのも魅力。これで1%以下という変動金利並みの低金利で、かつ将来も固定の安心が得られます。僅かな金利差で損得を語るより、借入期間を短くすれば支払う金利は少なくて済みます。これまでは10年固定を推してきましたが、来年1月までに買うなら、ちょっといい家(35S適応住宅)で国の優遇を受ける。というのはいかがでしょうか。
- 志甫FPの意見:全期間固定
- 子どもが小学生になったばかりなので、教育費がかかるときに不安を抱えていたくないので、全期間固定金利で借ります。フラット35で融資率90%以下返済期間20年以内でを考えています。融資率90%以下、返済期間20年以内とすると金利が低くなることと、夫の定年年齢を考慮したました。毎月返済額が無理なく返せる金額で、ボーナス返済は行ないません。ボーナスは、しっかり貯めていける金額を借りていきます。
- 駒崎FPの意見:変動
- 変動金利の元金均等返済を選択。
元利均等と違い、半年ごとの金利変動時に返済額も見直されますが、固定金利で組んでいるつもりで、毎月のキャッシュフローを計算し、購入価格が高すぎないかをしっかりと検討すれば良いと思います。
また、今後何があるかわからないという点では、金利変動のことだけでなく、仕事面や健康面で収入が減少することも考えられるため、元金を早く減らしていけば売却する時にも良いと考えます。
- 小池FPの意見:変動
- 50代の住み替えを想定。教育費の負担はほぼ終わっている。定年まで期間が短い(10年前後)のと、前の家の売却益があるという前提。低金利を生かして元金を早く減らしたいため。
- 山宮FPの意見:変動+10年固定
- 金融機関の競争の激しい変動金利と10年固定のミックス型の選択もありかなと思います。ずっと固定を推奨してきましたが、今までの結果は変動を選択した方が総返済額は少なくなりFPはうそつき呼ばわり状態にも…。フラット35と変動金利の組み合わせなどもできる金融機関もあり選択肢も増えています。親子や夫婦など共有名義なら固定と変動を組み合わせると効果がありそうです。諸費用が通常ローンよりかかるなどのデメリットを説明した上でライフプランを見て提案したいです。
- 石坂FPの意見:変動
- 自己資金をある程度(4、5割程度)準備し、返済期間を短くすることでリスク低減を図るので、変動の場合の多少の金利上昇には耐えれるかなと。ただ住宅の取得にはあまりこだわっていないので、まずは貸家を検討します^^;
- 菊井FPの意見:変動
- 今回は変動で行こうと思います。子供の教育費がかかる時期ではありますが、末子が大学入学となり教育費に必要な金額と期間が明確になったことで、変動のリスクよりもメリットを受けたいと思います。
- 小川FPの意見:固定
- 私のおススメは主に返済期間が10年以下なら変動金利、それ以上なら固定金利です。変動金利にしておいて急に金利が上がった場合、返済期間が10年以下なら影響は限定的ですが、それ以上なら家計へのダメージが計り知れません。
金利が上がらなければ想定通り、下がれば借り換えが検討できます。
住宅ローンは「いかにトクをするか」ではなく、「ちゃんと返しきれるか」が重要と考えます。
- 竹内FPの意見:変動
- 理由は金利の低さ。元本の減りが早いため。
借入期間を10年~15年にして自己資金割合を多くします。
ただ、団信に加入できないので借りれるかどうかは別。